英語学習

【バイリンガル・子育て】バイリンガル保育園に通うだけではバイリンガルにはなれない理由

こんにちは!さくらです。

今回は、私がバイリンガル保育園で働いていたときに感じた「バイリンガル保育園に通うだけではバイリンガルにはなれない」ということをお話します。

はじめに

私は、プリスクールと呼ばれる認可外保育施設(通称バイリンガル保育園)で働いたことがあります。全てのクラスに英語のネイティブスピーカーの先生がおり、モーニングサークル・レッスン・イベントなどをネイティブの先生中心に英語で行っていました。子どもたちは毎日一定の時間英語に触れていていましたが、中々バイリンガル(バイリンガルと言っても人によって定義は変わりますよね。この記事での”バイリンガル”は5W1Hの簡単な会話ができるくらいのレベルとします)になることは難しいように感じました。

この記事でのバイリンガルの定義

5W1Hの簡単な会話ができるくらいのレベル
 

確かに、英語の歌を歌ったり単語やフレーズを覚えたりして英語の基礎を学んではいたのですが、それを英会話に繋げるということは難しいように感じました。

なぜだろう?と不思議に思いました。

ですので、ある程度英語に触れていてもなぜバイリンガルになることができないのかをプリスクールで働いた経験をもとに私なりに考えてみました。

バイリンガル教育を行うバイリンガル保育園を否定するわけではなく、一人でも多くの方に理解していただきたいと思いでこのブログを書きましたことをご理解ください。あくまでも、一個人の意見なのでこんな意見もあるのかというくらいで読んでください。

プリスクールの1日について

本題に入る前にプリスクールの日課についてお話します。1日の流れは日本の公立保育園とあまり変わらないと思います。

ですが、午前中に英語のレッスンがあるので、そこで単語やフレーズ・簡単な英会話の練習をします。主に英語に触れる時間帯は、10時から始まるモーニングサークル~14時のお昼寝開始時までです。その前後もネイティブの先生はいますが、子どもの数が圧倒的に多いので中々ネイティブの先生と子ども一人ひとりがコミュニケーションを取るのが難しい状態でした。なので、英語に触れる時間は合計4時間ちょっとです。1日いる割には、少ないですよね。英語にしっかりと触れる時間のところだけマーカーを引きます。

  • 7:15~  登園・朝の支度・大部屋で自由遊び
  • 9:00~  クラス別に分かれて自由遊び
  • 10:00~ モーニングサークル(みんなで集まる)
  • 10:30~ クラス別レッスン(カリキュラムにより保育内容は変わります)
  • 12:00~ ランチ(ネイティブの先生と食べます)
  • 13:00~ 園庭・自由遊び
  • 14:00~ お昼寝
  • 15:30~ スナックタイム
  • 16:15~ 日本人の先生と創作活動
  • 17:00~ 自由遊び・順次降園
  • 18:00~ 延長保育
  • 19:00 閉園

プリスクールに通うだけではバイリンガルになるのが難しい理由

英語で単語を言えたり、英語の歌を歌えれば子どもにとっては十分なバイリンガルレベルだと思う方もいるとおもいます。この記事のバイリンガルの定義は「5W1Hの簡単な会話ができるくらいのレベル」なので、なぜこのレベルになるのが難しいのかということについて説明します。

1.英語に触れる時間が短い

毎日スクールに通っていても、1日合計4時間程度しか英語に触れていません。睡眠時間(家で8時間程度+スクールのお昼寝1時間半程度=約9時間半)を除くと、11時間半は日本語で会話しています。英語に触れる時間の約3倍日本語に触れており、圧倒的に日本語を話す時間が多くなってしまいます。そうすると、日本語脳(日本語で考え、日本語で話す)になってしまうのです。なので、せっかくレッスンで英語の何か新しいことを覚えてもレッスン以外の時間に使うことがなければ忘れてしまいます。

2.子ども達同士で遊ぶときはほとんど日本語

保育園なので、自由遊びの時間が多いです。自由遊びでは大人との関りもありますが、基本は子ども同士で遊びます。当たり前ですが、みんな母語が日本語なので日本語を話しながら遊びます。理想は、自由遊びにネイティブの先生が混じって英語を話しながら遊ぶと英会話が上達すると思います。子どもは遊びを通して色々なことを学んでいきますからね。レッスン以外に英語を話す時間を増やし、遊びや製作活動を通して自然に英語を学ぶとバイリンガルに近づいていけるのではないかと思います。

3.子どもが主体的に英語を学ぶことが難しい

プリスクールに入る子は自分から行きたい!と言ったのではなく、保護者の意向で入園した子どもがほとんどです。学びたい!知りたい!と思って英語学習に取り組んでいる訳ではないので、英語を話したいという気持ちが欠けてしまうのです。英語の歌を歌っているときはとても楽しそうにしています。それは、子ども達が歌うことが大好きだからです。英語で歌うことを楽しんでいるのではなく、歌を歌うことを楽しんでいるのです。子どもが主体的に学ぶことを誘導することはとても難しいです。

大人も同じですよね?中学高校と英語を学んでも、話せるようになる人はほとんどいません。それは、英語を話したい!と思って学んでいないからですよね。子どもも同じです。

だから、子どもが主体的に活動する遊びや創作活動などに英語を結び付けて学べば、簡単な会話程度話せるようになると思います。あるクラスのレッスンでローマ字を書く練習をしていたときに、「書きたくない」「書き方分からない」と困っている子がいました。ネイティブの先生も近くで支援していましたが中々他の友達のように書くことができませんでした。「なんで英語を書く練習をするの?」と先生に質問していました。このネイティブの先生は無理やり書かせようとはせず途中で終わりにしていました。もし無理やり書かせたりしたら、英語嫌いに、そしてスクールに行くことも嫌になってしまうかもしれません。

4.先生の質に差がある

事前にお伝えしますが、これは私が働いた園のことなので他の園のことは分かりません。残念ながら、私が働いた園はネイティブの先生の質が千差万別でした。自由保育のときに子どもに混ざって遊ぶ先生もいれば、立ち話をしてあまり関わろうとしない先生もいます。日本人の先生が一生懸命子どもと遊んだり、危険がないか見守ったりしている隣で立ち話をしているネイティブの先生もいました。私が働いた園以外のことは分からないので、あくまでも私が働いた園だけの話です。レッスンのときも子どもが分かるまで辛抱強く教える先生もいれば、分からないなら無理しなくていいというスタンスの先生もいました。ランチの際も子どもと一緒に食べる先生もいれば、携帯をいじっている先生もいました。もしかしたら、英語圏ではこういう行動をしてもいいのかもしれません。先生によって子どもとの関り方が全然違いました。

プリスクールで得られること

プリスクールに通うことで子どもが得られることもあります。

1.発音が上手くなる

子どもはネイティブの発音を耳で聞いて同じように発音します。また、ネイティブの先生の口の動きが見れるので、その動きを真似して上手に発音していました。中学生から学んだ私たちには難しいR,L,Vを発音するときの舌や唇の使い方がとても上手でした。

2.異文化理解が進む

働いていた園には、様々な国籍・人種の先生がいました。外国人といることが当たり前なので「あの先生肌が黒い」なんて言う子はいませんでした。また、イースターやハロウィンなど異文化に触れるイベントがあるのはとてもいいなと思いました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。ネイティブの先生がいるバイリンガル保育園に通えば、子ども達がバイリンガルになると思う方はいらっしゃると思います。ですが、現実は中々難しくスクール以外の場所での努力が必須となります。次のブログでは、どうしたらバイリンガルに近づくことができるのかについて具体的にお伝えします。最後まで読んで下さりありがとうございました。

ABOUT ME
さくら
20代会社員 | サステイナブル | 旅 | 国際結婚 動物と自然が大好きなフツーの20代会社員です。 インスタで里親探しのリポストをしたことやNetflixのCowspiracyを見たことがきっかけで、動物や自然に興味をもちました。できる範囲でサステイナブル&プラントベース生活しています。 一年間の遠距離を経て、インド系アメリカ人旦那さんと同棲をしたのちに結婚しました。二人でふざけあいながら楽しく暮らしています。
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